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ふるえ
手足のふるえ（振戦）は、自分の意思とは無関係に筋肉が動くことにより、生じる症状です。その原因は多岐にわたります。安静にしている時にふるえる場合にはパーキンソン病などの神経疾患、動作時にふるえる場合には本態性振戦などが疑われます。また、ストレスや疲労、甲状腺機能の異常、低血糖、薬の副作用なども原因となることがあります。日常生活に支障をきたすケースもあるため、「年齢のせい」「一時的なもの」と考えて放置せず、早めの受診が大切です。当院では、脳神経内科専門医が丁寧に診察し、必要に応じた検査と治療を行っています。
本態性振戦
（ほんたいせいしんせん）
本態性振戦は、はっきりとした病気が原因ではない振戦で、手や腕のふるえが目立ちます。字を書く、コップを持つ、箸を使うなどの動作で悪化しやすく、加齢とともに増加する傾向があります。遺伝的要因が関与している場合もあります。ストレスやカフェイン、疲労によって症状が強くなることがあり、安静時にはふるえが軽くなります。
パーキンソン病
パーキンソン病は、脳内の神経伝達物質「ドーパミン」が不足することで運動機能が低下する進行性の神経疾患です。ふるえは主に安静時に出現し、手足が勝手に震えるような症状がみられます。その他にも動きが遅くなる、筋肉がこわばる、歩きにくくなるといった症状も特徴です。中高年以降に発症することが多く、早期診断により上手く病気と付き合うことができるようになります。
甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンというホルモンが過剰に分泌されることで生じる症状です。有名な病気にBasedow病などがあります。きちんと治療を行うことで震えが軽減する可能性があります。
薬剤性
喘息に対して使う薬など、一部の薬の副作用で震えが出現することがあります。
ふるえには一時的なものもありますが、神経疾患の初期症状として現れることも少なくありません。以下のような症状がある方は、一度医療機関での相談をおすすめします。
これらの情報は、ふるえの原因を特定する上で重要な手がかりとなります。
当院では、神経内科の専門医が患者様の症状を丁寧にお伺いし、必要に応じて以下のような検査を行います。
症状の原因を明らかにしたうえで、薬物療法、生活習慣の改善、必要に応じた他科との連携など、個別に合わせた治療方針をご提案いたします。
手足のふるえは、生活の中で不安や不便を感じやすい症状のひとつです。加齢によるものと思われがちですが、神経疾患や内科的な病気が隠れていることもあります。早期に原因を見極め、適切に対処することで、症状の改善や進行の予防が期待できます。「このふるえ、病気かもしれない？」と思ったら、お気軽にご相談ください。当院では、正確な診断と丁寧な説明をもとに、安心して治療に取り組める体制を整えております。
加齢によるふるえもありますが、神経疾患や内科的な病気が隠れていることもあります。年齢のせいと決めつけずに、まずはご相談ください。
はい。可能性はあります。パーキンソン病や甲状腺疾患、本態性振戦、薬の副作用など、様々な病気の症状である可能性があります。
パーキンソン病などの神経疾患の可能性が疑われます。早めの受診をおすすめします。
パーキンソン病などでは、片側だけのふるえから始まることがあり、注意が必要と考えます。受診をご検討ください。
本態性振戦では両手に対称的に出ることが多いです。ただし正確な診断には神経診察や画像検査、血液検査が必要です。
薬の影響でふるえが出現することはあります。気管支拡張薬、抗うつ薬、甲状腺薬など一部の薬で副作用としてふるえが出ることがあります。
カフェインには交感神経を刺激する作用があり、ふるえを悪化させることがあります。
はい。血糖が下がると交感神経が活性化し、手のふるえや動悸、冷や汗などが出ます。
症状が繰り返す・日常生活に支障がある・他の症状を伴う場合は、できるだけ早くご相談ください。
いつから震えがあるのか、どのような場面でふるえるのか、今内服している薬はあるのか、既往歴などをメモしておくと診断の助けになります。受診当日はおくすり手帳をご持参ください。
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