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けいれん
けいれんとは、自分の意思とは関係なく筋肉が急に収縮し、体が突っ張ったり、ふるえたりする症状です。一時的に起こることもあれば、繰り返し起こることもあり、出現する部位や程度によって症状はさまざまです。主な原因としては、てんかん、脳血管障害（脳梗塞・脳出血・くも膜下出血など）、頭部外傷、低血糖、電解質異常、ストレスなどが挙げられます。脳神経内科ではけいれんの患者様を多く診察しています。当院では、脳神経内科の専門医が丁寧に診察いたします。けいれんが気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。
けいれんは、さまざまな病気により引き起こされる症状の一つです。ここでは、成人の「てんかん」についてご説明します。
てんかんは、脳の神経細胞が過剰に興奮することで発作を繰り返す、慢性の脳の病気です。発作の症状は人によって異なり、意識を失ったり、けいれんが起きたり、尿失禁を伴うこともあります。
てんかんの発作は、大きく以下の2種類に分けられます。
発作が脳の一部から始まるタイプです。焦点発作は、意識の状態によって以下のように分類されます。
焦点意識保持発作
意識は保たれます。
焦点意識減損発作
意識が低下し、発作中の記憶が残らないことがあります。
さらに、動きの有無によって以下に分けられます。
手足や顔がピクピク動いたり、突っ張ったりします。また手をモジモジしたり、口をモグモグさせるなどの無意識の動作が見られることもあります。
視覚や聴覚の異常など（光が見える、音が響く、耳が聞こえにくいなど）動きにかかわらない症状が起こることがあります。
発作が脳全体に一斉に起こるタイプです。以下のような型があります。
欠神発作
一瞬だけ意識が消失する発作で、けいれんは目立ちません。過呼吸などで誘発されることもあります。
ミオクロニー発作
突然、筋肉がピクッと動く発作です。思春期までに発症することが多いですが、20歳前後で初めて受診される方もいます。
強直間代発作
まず体が突っ張る「強直発作」が起こり、その後ガクガクする「間代発作」に移行します。発作後には意識がぼんやりし、呼びかけに反応が乏しくなることがあります。
運転について
（てんかんの場合）
運転に支障をきたす発作が2年以上なければ、運転免許の取得が可能です。ただし、申請時には自己申告と主治医の診断書が必要になります。詳しくはご相談ください。（中型免許や大型免許などは当てはまらない場合があります。）
生活習慣の管理
アルコールや睡眠不足は、発作の引き金になることがあります。規則正しい生活を心がけましょう。
お薬の服用
てんかん治療では、抗てんかん薬を継続して正しく服用することが非常に重要です。服薬を忘れると、発作が再発する可能性があります。
てんかんの患者様のうち、約70〜80％は適切な薬の使用で発作を抑えることができます。ただし、抗てんかん薬の中には妊娠に影響するものもあり、薬の選択には注意が必要です。治療は長期間にわたることが多いため、患者様の生活に配慮しながら治療方針を一緒に考えていきます。ご不明な点やご心配なことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
｢てんかんかもしれない｣｢けいれんがあったが受診していない｣｢薬をやめていいか不安｣など､どんな小さなことでも構いません｡
早めの診断・治療が安心につながります｡
当院でもてんかんの治療が可能です。今までの治療歴が大切になりますので、可能な限り紹介状（診療情報提供書）をお持ちください。
限られたてんかんを除き、多くの場合は遺伝しません。てんかんがおこしやすくなる体質を受け継ぐことはありますが、多くの要因があるため、個々人での対応が必要です。
てんかんに関しては通常、予防接種は可能と考えます。患者様の状態によっても異なるため、適宜ご相談ください。
改正道路交通法により、例外を除いて最終発作から2年間は運転が出来なくなります。しかし、5年間発作が起こっておらず医師が今後も起こるおそれがないと診断した場合や、2年間発作が起こっておらず、医師が発作のおそれがないと診断した時は運転が可能になる場合があります。
ただし、抗てんかん薬の副作用の影響で眠気が出てしまうなど、個々の患者様で異なるため、一律で可能になるわけではありません。てんかんの患者様で免許を取得したり、運転を再開したいと考えている方は、事前に主治医にご相談ください。
医療機関によって診察している科が異なる場合があります。しかし、一般的には脳神経内科・脳神経外科などで診察される場合が多いと考えます。
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